<講義題目>
宗教学B(仏教学入門)
<キーワード>
密教美術 マンダラ イコノグラフィー 宇宙論
<授業の主題>
仏教美術から仏教を、そして宗教を知る
<授業の目標>
インドや日本をはじめとするアジア各地に残された美術作品から仏教を知り、人間の文化的所産としての宗教を、幅広い視野から考察する。絵画や彫刻を「読み解く」ことで、作品が成立した背景、思想的基盤、伝承の過程における変容、文化史的意義などを考察する。
<学生の学習目標>
宗教を通して異文化を理解する方法を身につける。アジアの宗教はかならずしも現代の日本人にとって身近のものではないが、その多様性を知るとともに、われわれの文化との意外なつながりについても多くの知見を得ることをめざす。
<授業の概要>
仏教美術を理解するためには仏教についての知識が必要であるが、逆に作品から仏教とはいかなる宗教であるかを知ることができる。この授業では、作品を生みだした仏教の思想や教理、イメージに託された意味、制作や保存にあたった人々の意識、当時の社会状況、仏教と他の宗教との関係など、あらゆる要因を多角的に検討することで、仏教および仏教美術についての理解を深める。そして、それらを通して、日本を含むアジアの文化的基盤のひとつとして仏教をとらえたい。授業ではスライドを用いて、実際の作品をできるだけ多く紹介する。
<授業の予定と各回のテーマ>
第1回 4月13日 オリエンテーションと受講受付 第2回 4月20日 序論(1) インド密教美術への招待 Q&A 第3回 4月27日 序論(2)インドの仏教美術の流れ Q&A 第4回 5月11日 源流としてのインド(1) パーラ朝の密教美術 Q&A 第5回 5月18日 源流としてのインド(2) 日本密教の源流? Q&A 第6回 5月25日 多様化する仏たち(1) パンテオンの構造 Q&A 第7回 6月1日 多様化する仏たち(2) 画一化するイメージ
Q&A 第8回 6月8日 仏塔という宇宙(1) 仏教の世界観
Q&A 第9回 6月15日 仏塔という宇宙(2) 再生する世界
Q&A 第10回 6月22日 天界の模式図マンダラ(1) マンダラとは何か
Q&A 第11回 6月29日 天界の模式図マンダラ(2) マンダラと儀礼
Q&A 第12回 7月6日 仏教の仏と異教の神(1)イメージの連鎖
Q&A 第13回 7月13日 仏教の仏と異教の神(2)周辺から支える神々
Q&A 第14回 7月20日 試験
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