平成14年度後期 仏教学特殊講義

<講義題目>

インドと日本の仏教儀礼

<講義の目的および内容>


 儀礼は宗教を構成する要素のひとつであるが、とくにインドの宗教は一般に儀礼を重視する立場をとる。本来、個人的な宗教実践を中心とし、儀礼に冷淡であった仏教も、時代が下るにつれて、ヒンドゥー教の影響のもとで、仏教独自の儀礼や儀式を生み出した。一方、日本の仏教儀礼は、その多くがインドに原型を見いだすことができるが、随所に日本における変容も認められる。この講義ではインドと日本の仏教儀礼の比較を通じて、それぞれの文化圏の持つ特質をうきぼりにしたい。

<授業の予定と各回のテーマ>

第1回 序:儀礼をどのようにとらえるか レジメ Q&A
第2回 聖と俗の接点:プージャーと十八道次第 レジメ Q&A
第3回 聖なるものとの交歓:ホーマと護摩
レジメ Q&A
第4回 宇宙の開闢:建築儀礼とマンダラ制作儀礼 レジメ Q&A
第5回 人生という円環:サンスカーラと通過儀礼
レジメ Q&A
第6回 個の超越:成就法と念仏・臨終行儀・迎講 レジメ Q&A
第7回 国家儀礼から私的修法へ レジメ