平成19年度 比較文化演習


<講義題目>

仏教の説話美術の研究

<講義の目的及び内容>

 釈迦の生涯の重要なシーンを描いた仏伝図や、釈迦の前世の物語にもとづく前生図(ジャータカ図)などの説話美術は、インドをはじめとするアジア各地の仏教美術の中心的な主題である。この授業では、仏教の説話美術の中から特定の主題を選定し、それを表現した作品の解読を行う。インド、中国、中央アジア、日本などの諸地域から作例を収集し、図像内容や表現方法の違いなどを明らかにすることで、それぞれの地域の説話美術の特質を解明する。あわせて、典拠となる文献を精読し、仏教文献学の読解の技術も身につけたい。出席者の発表を中心に授業を進める
 前期は釈迦の八相図を取り上げる。仏教美術や図像学に関心のある他コースからの受講生も歓迎する。