Norman, K. R. 1998. A Philological Approach to Buddhism. London: SOAS.を精読する。著者のK. R. Normanはケンブリッジ大学教授、国際パーリ学会会長などを歴任したパーリ仏教の碩学。本書はSOASで1992年に行われた連続講義を活字にしたもので、仏教における文献学的方法の総論的な内容を持つ。仏教に対しては、文献学的方法以外にも、人類学的、宗教学的、思想史的など、さまざまなアプローチが可能である。しかし、いかなる方法をとる場合にも、文献学はそのもっとも基本的なアプローチとなる。同書を精読することで、仏教学の基礎的な方法論と、仏教学に必要な語彙や基礎知識を習得する。出席者には、イギリスの上質の英語を通して学術的な英語の読解力を身につけてほしい。