第5回 中央アジアにおける浄土教美術の展開


トヨク石窟の浄土図

正面壁の7×7の格子
七重の樹木
浄土を示すモティーフ

禅観をする僧侶

須摩提女因縁譚 釈迦の不在
双神変に似た禅定僧
白骨観・不浄観

観経変の原型

前十三観の浄土観想図
題記と観経
未生怨因縁の欠如

敦煌莫高窟

唐代における変相図の流行
三期への分類(形成期、完成期、固定期)

形成期に見られる初期的図像

第332窟 一仏五十菩薩図
第220窟 無量寿経の浄土図
第321窟、第329窟

完成期と観経

第217窟 観経変相図の白眉
観経変の三つの要素:序文、前十三観、三輩往生
当麻曼荼羅との関係
固定期へ:第112窟

文献
秋山光和 1967 「敦煌画阿弥陀浄土図」『美術研究』252: 32-37。
大西磨希子 2003 「敦煌莫高窟の西方浄土変に描かれた『観無量寿経』モティーフ」『南都佛教』83: 62-95。
勝木言一郎 1992 「敦煌莫高窟第二二〇窟阿弥陀浄土変相図考」『仏教芸術』202: 67-92。
河原由雄 1974 「西域・中国の浄土教絵画」『浄土教美術の展開』(仏教美術研究上野記念財団助成研究会報告書第一冊)仏教美術研究上野記念財団助成研究会。
宮治 昭 1995, 1995, 1996 「トゥルファン・トヨク石窟の禅観窟壁画について:浄土図・浄土観想図・不浄観想図(上)」『仏教芸術』221: 15-41、同(中)223: 15-36、同(下)226: 38-83。
*中央アジアに発見された最古の観経の壁画を詳細に紹介。
宮治 昭 1999 「瞑想・観想とガンダーラ・中央アジアの仏教美術:観経変の成立前史」『國文学』44(8): 100-105。
*上記論文の内容を簡潔にする。
宮治 昭 1999 『仏教美術のイコノロジー:インドから日本まで』吉川弘文館。
*トヨク石窟についてまとめた章を含む。
宮治 昭 2002 「観経変の成立をめぐって:トヨク小窟・小南海石窟・敦煌初唐窟」『日本仏教学会年報』67: 203-218。



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