第10回 不動明王と密教儀礼:五壇法と安鎮法


不動と関係する密教儀礼

後七日御修法
護摩
五壇法
安鎮法・仁王経法

平安貴族の呪術的世界

五大堂と五壇法
求心的構造から並列的構造へ
同時進行の儀礼
摂関期の信仰世界

五壇法

明王
降三世、大威徳、大笑(だいしょう)、大輪(だいりん)、
馬頭、無能勝(むのうしょう)、不動、歩擲(ぶちゃく)
雲南・大理の中国密教

安鎮法

鳥羽院と北向山不動
『聖無動尊安鎮家國等法』
単独像から別尊曼荼羅へ
四臂不動の曼荼羅
儀礼空間の平面化・ミニチュア化


文献

伊東史朗 2002 「安楽寿院不動堂本尊(北向き不動)と仏師康助(上)」『仏教芸術』264: 33-49; 同(下)266: 75-91。
奥健夫・飯田雅彦 2005 「北向山不動院不動明王坐像の修理について」『仏芸』280: 69-88.
真保享編 1985 『別尊曼荼羅』毎日新聞社。
冨島義幸 2007 「五大堂の形態変化と五壇法の成立」『密教空間史論』法蔵館。
山中裕他 1995 『栄花物語 1〜3』新編日本古典文学全集 小学館。


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