第9回 五大明王・八大明王・十忿怒
五大明王とは
前身としての五大力菩薩
降三世(ごうざんぜ) ヒンドゥー神の制圧者
大威徳(だいいとく) 閻魔の末裔、文殊の化身、六足尊
軍荼梨(くんだり/ぐんだり) 甘露軍荼梨、蛇と関係?
金剛夜叉(こんごうやしゃ) ヤクシャの系譜、五眼
円珍請来の天台系 金剛夜叉が烏枢沙摩にかわる
五大明王の諸相
東寺講堂と三輪身説(自性輪身、正法輪身、教令輪身)
後七日御修法(ごしちにちみしほ)
五壇法
八大明王
明王
降三世、大威徳、大笑(だいしょう)、大輪(だいりん)、
馬頭、無能勝(むのうしょう)、不動、歩擲(ぶちゃく)
雲南・大理の中国密教
十忿怒 (dasakrodha)
マンダラの周囲を守る仏(Cf. ヒンドゥーの護方神)
結界の主役
チベットとネパールの伝承
文献
白石真道・酒井真典 1958 「初会金剛頂経降三世品の一節について」『密教文化』41・42: 99-118。
中野玄三 1997 『日本の美術 378 五大明王像』至文堂。
森 雅秀 1991 「十忿怒尊のイメージをめぐる考察」『仏教の受容と変容 3 チベット・ネパール編』(立川武蔵編) 佼成出版社、pp. 293-324。
頼富本宏 1998 「五大明王の成立と展開」『山崎泰廣教授古稀記念論文集 密教と諸文化の交流』永田文昌堂、pp. 229-251。