第4回 不動明王のイメージの確立:十九相観



十九相観の不動

代表作としての青不動(青蓮院所蔵)
おもな特徴:童子形にして肥満、七沙警と弁髪、水波、目と口、牙、二童子
なぜアンバランス?
斜視・にらみ

十九相観を説く文献とその内容

安然『不動明王立印儀軌修行次第』(天台)
淳祐(しゅんにゅう)『要尊道場観』(真言)
情報源としての『立印記』
観法であることの意味
19という数

代表的な十九相観の不動

『醍醐本不動明王図像』の玄朝様不動御頭と二童子
南院の浪切不動
金剛峯寺不動堂の坐像

十九相観の多様化

円心様(えんじんよう)
童子の登場と多様化
さまざまな組み合わせ


文献

伊東史朗 1984 「不動明王像の古例とその形式」『密教図像』3: 1-24。
庄子晃子 1973 「十九観について:不動明王図像との関連において」『金沢文庫研究』19(3): 1-15.
見田隆鑑 2005 「日本における不動明王の図像展開に関する一試論:とくに頂髻を表す不動明王について」『密教図像』24: 22-41.


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