第13回 平等院鳳凰堂と浄土教の建築

平等院鳳凰堂(阿弥陀堂)

十円玉と一万円札
藤原頼道による創建(1052)
浄土教の典型的な建築?(Cf. 無量光院阿弥陀堂)

阿弥陀如来坐像

丈六阿弥陀
定印、脇侍なし
定朝作であることが確認できる唯一の作
浄土図との関係

九品往生図

配置
大和絵の中の来迎と往生
中品下生がない理由
仏後壁全面図の解釈

雲中供養菩薩

特異な表現
供養菩薩とは何か
密教との融合(参考・大分県富貴寺大堂)

中尊寺金堂

みちのくの浄土教
曳覆曼荼羅と仏眼仏母の真言
黄金の持つ意味
ここにも密教が

浄土教美術とはいかなるものであったか



文献

大原嘉豊 1999 「平等院鳳凰堂本尊後壁表面画主題に関する試論」『仏教芸術』247: 35-72.
金子啓明 1978 「鳳凰堂阿弥陀如来像と観想」『MUSEUM』325: 4-12.
近藤 謙 2006 「平等院鳳凰堂内部空間の機能について 雲中供養菩薩像を中心に」『佛教大学アジア宗教文化情報研究所研究紀要』2: 169-202.
田口栄一 1976 「鳳凰堂扉絵における来迎表現と観経九品往生観について」『美術史』97/98: 1-26.
冨島義幸 2004 「平安時代後期における浄土のイメージと建築造型:平泉無量光院・毛越寺を中心に」『平泉文化研究年報』4: 1-12.
冨島義幸 2007 「法成寺金堂・法勝寺金堂の安置仏について」『日本宗教文化史研究』11(2): 19-48.
冨島義幸 2007 「現世と浄土をつなぐ景観:平等院鳳凰堂仏後壁画の解釈をめぐって」『考古学と中世史研究4 中世寺院暴力と景観』高志書院、pp. 193-224.
内藤 栄 2004 「金色堂と舎利法」『仏教芸術』277: 96-118.
西川新次他 1987-1992 『平等院大観』(全三巻)岩波書店。
濱島正士編 1988 『図説日本の仏教三 浄土教』新潮社。
松浦正昭 1976 「鳳凰堂供養飛天群とその密教的性格」『美術史』97/98: 35-47.
渡辺里志 2007 「平等院鳳凰堂仏後壁前面画の主題:「釈迦八相」としての解釈の可能性」『美術史』162: 356-373.
『仏教芸術』第277号 特集 中尊寺美術研究の現在 2004。
『国宝 平等院展』 2000。
『国宝 中尊寺展 奥州藤原氏三代の黄金文化と義経の東下り』佐川美術館 2004.


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