第10回 マンダラの歴史(3):後期密教のマンダラ
秘密集会(ひみつしゅうえ)マンダラ
世界を構成するもの
一九尊:五仏、四妃、六金剛女、四忿怒
三十二尊:五仏、四妃、五金剛女、八大菩薩(→胎蔵)、十忿怒(→結界)
法界語自在マンダラ
瑜伽タントラのマンダラの到達点
チベット、ネパールでの流行
西チベットのピヤン・トゥンガル石窟
五部:金剛界、秘密集会系の5つのグループ
仏部(毘廬遮那、大日)
金剛部(阿?)
宝部(宝生)
蓮華部(あみだ)
羯磨部(不空成就)
六部:『理趣経』系の6つのグループ
金剛薩?族(金剛薩た)
シャーシュヴァタ族(毘廬遮那=仏部)
ヘールカ族(阿しゅく=金剛部)
金剛日族(宝生=宝部)
蓮華舞自在族(阿弥陀=蓮華部)
最勝馬族(不空成就=羯磨部)
ヘーヴァジュラマンダラとサンヴァラマンダラ
代表的なヘールカ
見慣れない女神たち
37のダーキニーたち
三密輪と部族の配当
時輪タントラ
インド密教の最後の密教経典
意密輪・口密輪・身密輪
特異な楼閣・古い門の形式
意密輪:カーラチャクラと女神たち、四仏と四妃、六大菩薩、六金剛女、四忿怒尊
口密輪:八母神、64ヨーギニー
身密輪:ヒンドゥー教の12神、336の女神(28×12)、六忿怒尊
文献
田中公明 1994 『超密教時輪タントラ』東方出版。
松長有慶編 2005 『インド後期密教』(上・下)春秋社。
森 雅秀 1993「サンヴァラマンダラの図像学的考察」『曼荼羅と輪廻』(立川武蔵編)佼成出版社、pp. 206-234。
森 雅秀 2000 「時輪マンダラの墨打ち法」『高木伸元博士古稀記念論集 仏教文化の諸相』山喜房仏書林、pp. 345-364。