第5回 マンダラの儀礼:マンダラ制作儀礼
儀礼と空間
「聖なる空間」
境界を設定する
インドにおける儀礼空間の一過性
コスモスとしての家
神話世界の再現
マンダラ制作のプロセス
建築儀礼としてのマンダラ制作
すぐに家は建たない
実質的なプロセスから形骸化した儀礼へ
ヴァーストゥナーガの儀礼
建築予定地に横たわる巨大なヘビ
規則的に移動することの意味
南アジア各地に残るヴァーストゥナーガ
ヴァーストゥナーガ儀礼の変容
結界法
具体的な方法
十忿怒尊と護方神の瞑想
キーラの起源と機能シンボルのみ
正面向き
金剛杵を伴う
女性形
地神警発(じしんきょうほつ)
文献釈迦の偉業の再現
降魔成道のコスモロジカルな意味
図像作品に見られるイメージ
エリアーデ、ミルチャ 1969 『聖と俗:宗教的なるものの本質について』風間敏雄訳 法政大学出版局.
小倉 泰 1999 『インド世界の空間構造』東京大学東洋文化研究所。
森 雅秀 2003 「ヴァーストゥナーガに関する考察」『東京大学東洋文化研究所紀要』142: 219-263。
森 雅秀 1991 「十忿怒尊のイメージをめぐる考察」『仏教の受容と変容 3 チベット・ネパール編』(立川武蔵編) 佼成出版社、pp. 293-324。
森 雅秀 1992 「インド密教における結界法: Vajraavalii-naama-mandalopaayikaa 和訳 (2)」『名古屋大学文学部研究論集』114: 89-109。